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スタッフブログ

TTMRC、TRFシリンダー進化

本日台湾TTMRCから大量の荷物が届きました。

そこには、いつものTTMRCの箱、箱、箱、開けてびっくり前回紹介したクランクシャフトが入っていました、それにストロークをアップした分の圧縮調整されたピストン入りのシリンダーキット、日本ではプーリー側のネジをきってしまい、クランクを交換する事例が有ります、などと話して数ヶ月、出来あがりました、台湾の生産技術の素晴らしさ、お見事です。

このクランクキットは当店では、これからテストを始めます、コンロット長が調整されているので、カムチェーン長の調整無しで取り付け出来ます、楽しみです。

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TDR商品入荷

はるばるインドネシアよりTDRが入荷です。#02カムも、もちろん定番ですからたくさん入荷しました、現在TRFのボアが売り切れになってしまい、TTMRCからの入荷待ちです、台湾から発送しているはずなんですが、今頃飛行機の中ですかね、こんなに人気が出るとは思いませんでしたが、NMAX増えていますね、今日はエアロックス155のお客様が、ボアアップのため車両を預けていかれました、ボアはNMAXと同じTTMRCのTRFボアです、カムは上の回転域でパワーの出るもちろんTDR#02カムです、そしてaRacer mini5 エアロックス155用 アイドルストップバージョン & AF-1、今回のお客様はなんと特別なパーツを持ち込んでこられました ビックフューエルタンク、ビックスロットル、シンヤスパークコイル&キャップ、などその他いろいろ盛りだくさん、作業を始める前からワクワクしますね、今日はO2センサーのボス取り付けで作業終了です、作業内容はまた順次アップしていきます、お楽しみに。

 

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保険修理顛末

 

今年の5月初旬、当店の代車が、事故で全損になってしまいました、お客様は転倒をしてケガをしてしまいました、バイクが全損なのに、幸いケガは入院するほどではなく通院で完治するとの事でした、代車のV125は全損だったのですが、T保険屋さんが相手の保険会社だったので、全損特約と言う保険システムで修理することが出来るとの事でした、このシステムが無ければ補償額2万円です、2万円では新しい125ccの代車は用意できません、ほんと保険はありがたいですね、この話を聞いて安心しました、と同時に保険の重要性を再認識しました。

さてV125の修理の方は、当店の代車だったので、他のお客様優先で作業の合間に少しずつ直していきました、と言うのも、相手の自動車が8月か9月に車検があるのでそれまで修理をしないとの事で、修理をしないと言うことは、それまでの間修理代金は支払われないと言うことです、もちろん示談の話もできません、なんとも身勝手なことです。

この話を聞いた時にには、バイクに乗っていた本人も怪我をして通院しているので、事が上手く収まればと思い、良いですよと返事をしました、過失割合も出ていませんでしたから、それに本人も相手のことを考えて、人身事故扱いにはせず物損にしたらしいです、事故の当事者の思いがまさに間逆です。

やっとV125は直ったのですが、修理代金がいまだに支払われません(9月25日時点)、、、、実際にこの5ヶ月間、結構長いですね、今思えば、別に過失でもめているわけでもなくこの長い時間、疑問が残ります、T保険屋さんの立場では、保険金支払いを先延ばしできるので、都合が良いのですかね?、そこで、いまさらですがT保険屋さんに聞いてみると、T保険屋さんの立場では、契約者がいつ修理に出しても関係ないそうで、関係ないと言うことは積極的に契約者には働きかけないと言うことらしいです(無駄な仕事はしない)、今回の場合は9月に車の車検が切れるので、その時に事故の修理も一緒に行う予定で進んで来ましたが、事故はお互いに悪いところがあり起こる物ですが(100対0は別として)まさに自分勝手な言い分です、このような時一般常識をアドバイスするのが保険屋さんだと思うのですが、いつ事故の示談をしても”自由”らしいです(何年かかっても)、このような対応はT保険屋さん内部の決まり事だと思うのですが、すべての保険屋さんが、こんな対応のはづありません、人は嫌なことは先延ばしにして忘たいものです、もしかすると修理代金を払ってもらえないのでは?  過失割合は9:1でバイクの過失が1割です、車の修理がいつになるか分からないとの事です、この事故車が日常に通勤に使用している車輌だったらと考えるとゾッとします、お客様はこの間車輌を使うことが出来ません、全損特約を使用すると修理が全て終了していることを最後に確認してから支払いの手続きに入ります、部分的に直して使い出すと、全損特約の範囲を外れてしまいます、この場合は当店としては、お客様に修理代金を立て替えていただくことになります、10万円以上の修理代金立替はなかなか大変です。

今回の保険会社の対応は、自社の契約者の立場を一番に守ることで、素晴らしい対応です、たぶん一番利益を出していることでしょう、何度か交渉の為電話連絡しましたが、その対応も素晴らしく、毎回電話口の対応者が変わります、そして毎回、担当者じゃないので分かりませんと答えてくれます、まさに完璧な防御です、お見事、バイク側の保険屋さんはこの話を聞いて、呆れていましたが、同業者としてはこのでたらめさ、手ごわい!と思ったことでしょう。

修理代金はやっと9月末に頂くことが出来ました、保険会社最大手のT保険、大手は怖いですね。まさに善意が裏目に出た件でした。

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NMAX改造マフラー

お客様よりご依頼で、NMAXのマフラー内の触媒を抜く依頼が来ました、一般公道では法的に問題がありますが、お客様はサーキットを走行するとのことで、町乗りではないとの事でした、ならばと言うことで、作業開始。

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外壁の内側はグラスウールが一枚貼り付けられており、その内側にもう一枚鉄製マフラー、謎のパンチング部分。

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中に太いパイプがありこれが触媒パイプ、ぎっちり詰まっているので、取り除くのは大変です。

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粉々の触媒の残骸、粉の状態を見ても、破壊した苦労がわかるのでは。

そして

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すべて摘出完了、後は一枚づつ張り合わせていきます。

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最後の外壁を溶接して、オキツモブラックで仕上げです、aRacer mini5+AF-1 ですのでO2センサーのボスも追加です。

 

 

 

 

シグナスX、今日もエンジン

前回のエンジンを組み立て、新たに今回は、シグナスXのクランク交換とそれに合わせ、シリンダーセット交換です、この時にケースのクリアランスを確認しましたが、ケースはもはや寿命でした、同時にクランクケースの交換となりました、このところ立て続けてエンジン修理が多くなってます、エンジン楽しんでいる方が、多くいらっしゃるんですね。

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ケース交換とと言っても、各ベアリング、ブッシング等、沢山ありますので右から左と言うわけにはいきません、このケースには、TTMRCのロングクランクが収まります、新品のクランクケースですが、スラスト方向の遊びがあるので、シム2枚追加です、新品のケースなので、調整はいらないかなと思っていましたが、甘かった、このエンジンが125ccでSTDのエンジンならよいのですが、流石にこれだけクリアランスが多いと、STDでもクランクの寿命に影響が出るのではないでしょうか。

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このエンジンに取り付けるシリンダーキットです、色が違う所わかりますでしょうか、金属加工です.。

メニュー内容は

ピストン:WPC+HYPER 

ピストンピン:WPC+DLC

シリンダー:WPC

トップリング:WPC+DLC

その他のリング:WPC+HYPER

このようなメニューでフリクションさんに加工していただきました、私は安心して丸投げです。

フリクションさんのブログ凄いことたくさん書いてありますので、エンジンオタクの方は必見ですよ。

 

TTMRC RRヘット装着キット

このところTTMRC のRR ヘットキットの問い合わせが多くなっています、キットには腰上だけの物に、クランクを追加するものと多種多様です、ですのであえてキット組ではなく、一つ一つお客様と話をしてオーダーを頂きます。

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昨日組みあがった219ccエンジンです、次の組み付けのRRヘットがスタンバイしてます。このところ水冷車が続いています、オイルを増やすよりシリンダーを水で冷やしたほうが安定します、オイルを少なくすると、無理が掛かるような気がします、オイルもすぐへたってしまいますし、ポルシェもオイル多いですから良いですかね。

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赤いフライホイールがおしゃれです。

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このエンジンはヘットカバーのデザインが今の一つ前です、もう何年も走り続けています、今回はスタータリングギアベース部の破損により、クランクケース交換しました、シグナスXのクランクケースも今や消耗品レベルです、クランク横方向のがたは毎回チェックですが、縦方向にがたが出てしまいます、要するにベアリングの入る穴が広がります、もうアウトです、特にフライホイール側が交換した台数から見ると多いです(当店では)パワーが出てくると致し方ないのでしょうか、V125みたいに圧入だと良いのですが。

 次はRRヘットのプチ歴史です。G5ヘットからここまで進化しました。

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左の金色ヘットカバーのヘットが初期モデルです、右側が今の現行モデルです、カムシャフトの互換性はありません、初期モデルはどちらかと言うとS-MAXのカムに似てました、

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2代目のヘットですが、今の現行モデルとヘットカバーのデザインが違うだけでそのほかは同じです、設計の確かさが裏付けられています、このヘットカバーが出たときはいろいろな色が出てました、上の写真の赤もその一つです、この写真には写っていませんが、エキゾーストスタットボルトも付属してます。サイドのカムホルダーカバーもこのモデルより追加になった重要な冷却部品です、いかに空気の当たる表面積を増やし、パワーアップによる熱エネルギーをいかに発散させるか、一つ手法です、このカバー単体でも販売してますので通常のビックヘットにも取り付け可能です。

 

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RRヘット内面です、広々としたカムフロアーです、この中でミスト状のエンジンオイルが舞い踊ります。空冷エンジンの熱のやり所をこのような空間容積で補います、RRの浮き文字がかっこいい‼

 TTMRCの事。

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これはRRヘットを3Dプリンターで製作したモノです。台湾のTTMRC社より送られてきたものです、当店の店名を入れてくださいました、うれしい限りです、店内で展示してますので、ご来店の際にはぜひご覧ください、

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昨年11月の台湾0~50大会のモトチャンプの記事です、台湾ラウンドをTTMRCが総なめです、そしていくつかのワールドレコードも樹立しました、まさに台湾パワーおそるべし、今年も11月に開催されるのでしょうか、その時、またいくつかのワールドレコードが刻まれるのでしょうか、TTMRCによると今現在今年も参加するとの事でした、楽しみですね。

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いかがですか、TTMRC RRヘットの世界です。

ぜひご検討ください。

 

 

 

シグナス ドリブン

今日はシグナスX44Jのリコール作業です。

シグナスX2型、まだまだ人気があります、リコールでの作業でなく、それとは別の部品交換で預かったのですが、PCで車体番号入力すると、リコール対策未実施車両でした、作業ついでにリコール部品を注文です。

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ドリブンAssyとウインカーハーネスの交換です、ドリブンAssyにはカバーのゴムパッキンも付属してます。

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ここで問題です、トルクカム溝にはグリスが全くついていません、グリスはどこにあるのでしょうか、ホンダみたいに別にあるのでしょうか。

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答え、ドリブン内側に見覚えのある、ヤマハ特有のあのグリスが入ってました。

リコール未実施の車両がまだ、手元にあるかもしれません、各メーカーのホームページにて確認できますので、一度確認してください、リコール対策できないとメーカーも困ってしまいますし、ましてや大事な自分のバイクですから。リコール対策は買ったお店以外でも実施できますので、お近くのバイク店などに相談してください、また各メーカーのお客様相談窓口でも近くのバイク店を紹介してくれます。

シグナスXのドリブン問題の補足:メーカーではドリブンが回転することで、遠心力によりカム溝に塗布(グリスが入っていく)されるとの事でした、ですから新品を組み付ける場合、このまま(写真の状態)取り付けてくださいとの事です、メンテナンスの時、カム溝にたくさんグリスを詰め込む方がいらっしゃいますが、あまりよろしくないみたいです、レースなど特殊な場合は、溝にグリスを詰め込み変速を遅らせる事が目的で、詰め込むことが有るそうですが、一般公道ではグリスが多すぎて飛び散ってしまい、ベルトやクラッチの滑る原因になる可能性もあります、私は溝にグリス分が全くないのも嫌なので、薄くヤマハ純正グリスを塗布して組み込みます、それとオーバーホール時は、ドリブン内側を確認してグリスが無いようであれば追加し、中のグリスが汚れていれば入れ替えます、長いことメンテナンスしていない車両はグリスが無い場合が多いです、ご自分のスクータを確認してみてください。

 

シグナスX DOHC 修理

今日は預かっている、DOHC シグナスXのタペットシム選定です、前回点検時はタペットシムの厚みが出回っている物の最小値でかろうじて合わせることができ、今回はバルブ等の交換、加工を考えていたのですが、測定したところ広くなっていました、摺動部の摩耗、バルブシート部の安定?などでしょうか、とにかく助かりました(金額的にも)。このエンジンはとにかく回されているので、13000rpm平気で回すお客様です。

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KNさんのKOSO DOHC と、TTMRC 旧型水冷シリンダーです、DOHC専用のシリンダーキットが販売されていないので、初めの組み合わせは、TTMRC にすべてお任せでした、ピストンを手で削ったりしません。

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KNさんのDOHCは比較的薄めのシムを使っており、当店のシムボックスも広範囲にそろえているのですが、今回の選定予想は出回っている最小値ギリギリでした、KNさんのDOHCはサービスホールが無いので、カムシャフトを手で押し付け、シックネスゲージを差し込み測定していきます、測定の結果手持ちのシムで合わせることが出来、まずは一安心。あとは、シリンダーキットの表面処理を待ち、新品のクランクケースが届くのを待って腰下組み立て開始です。

 

Z125 aRacer入荷

aRacer の扱いを始めてどんどん新機種の注文があります、皆さん aRacer の良さに気付かれたのかな、と同時に当店に注文していただき感謝です、当店は aRacer の日本代理店ではありませんが、今まで100人以上のお客様に使っていただいております、それも、aRacer が入門用として開発した mini5 です、もっとFI チューニングを楽しんでいただきたいと思っています、それには入門用の mini5 で遊んでいただき、お客様にも FI のことを楽しむためにメカニズムを知っていただきたいのです、エンジンのチューニングの場合、4輪などはコンピュータチューニングが今や当たり前ですが、そこに行くとバイクはちょっと遅れてます、過激なボアアップなどは見かけますが、メカチューンとコンピュータチューンのバランスが悪いように見受けます、これからバイクも新時代に突入です。

当店で販売した車種:NMAX、SMAX、マジェS、シグナスX 2.3.4(台湾仕様含む)、エアロックス155、トリシティー155、Z125、キムコレーシング180、グロム

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NMAXのベースガスケット

NMAX のボアアップを何台となくやらせていただいているのですが、125cc、155cc、2機種ある中で、ある共通点に気付きました、海外からボアアップキットを輸入して取り付けている方々や、適当に海外から輸入してテストもせずに販売しているメーカーの方々の話を伺うことが有り、販売している中でベースガスケットからのオイル漏れがあるそうです、私も何度か出くわしています、大半は組み方が悪いと済まされます、これは組み付けたユーザー、もしくはバイク店の整備士の方の責任となり、まさか商品自体の不良とは考えません、なぜなら修理を依頼したユーザーはボアアップをする前は漏れていなかったと思い、また多くの商品を販売している側は、同じ商品を販売して漏れない車両も有るので、商品に問題はないと思うでしょう、だから組み付けた人の責任になる、怪しい仕事はしないほうが良いに決まってます、2度目の修理となると自分で作業した方はやる気をなくし辛くなります、またショップさんの場合はもっと深刻です、赤字です、だから、ボアアップは壊れるからやらないほうが良い、と結論付けます。

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オイルラインを横切るように加工した時の刃物の跡が残っています。

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拡大すると良くわかると思いますがオイルラインの真上です。

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こちらは取り外したベースガスケットですオイル通路になってます。

 純正のベースガスケットはスチール製で表面にコーティングがされています、ヘットガスケットと比べると明らかにコーティングの厚みが厚いです、ヘットガスケットと同じ環境と考えればコーティングの厚みは一緒で良いわけです、メーカーの優秀な人たちが考えたのですからきっと深い意味があるのでしょう、もしベースガスケットのコーティングをヘットガスケットと同じにした場合どうなるでしょう、私の今まで扱ったキットは8割がた、ヘットガスケットと同じコーティングでした、実際ボアアップを組んでみたらオイル漏れが起きました、やってみたら漏れました、お客様には腕の悪い整備士だと思われたんでしょうね、これも勉強です、ワハハ、笑ってる場合ではありませんね。

私の立場から言えばクランクケースは不良品です、でも純正のガスケットを使用すれば漏れません、ということは不良品ではない?   この写真のクランクケースは特別なものと思っているでしょうが、同じ”傷”のケースを私は複数見ています、それも同じところにに刃物跡が判をを押したように一緒です、深さはまちまちです、中にはパテ盛り(金属パテ)したクランクケースもありました、125ccでは見たことはありませんが、155ccの海外からの輸入品と国内の2017モデルあたりで、出くわしました、まさかこのために、ガスケットを特別なものにしたとか、ここから先はミステリーです、自由に推理してください。

最後のまとめとして、ボアアップを行う際、この部分に注意してください、特別のコーティングをしていない物がキットのガスケットで、そして刃物傷をクランクケースに見つけてしまったら、純正のガスケットを買いに行ってください、そのままで組むと後でつらい思いをします。

ここでコマーシャルです、当店のキットは大丈夫です。